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Vol.118 サウンディング型市場調査について

 ◇今回のテーマ 「 サウンディング型市場調査について 」です。


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 ○1.前回から随分時間がたってしまいました。申し訳ございません。
    酷暑が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

    さて今回は、サウンディング型市場調査について、です。

    先日、某市役所が主催するサウンディング型市場調査に参加しました。
    市営駐車場の運営につき、
    「民間活力を導入した事業を検討するため、民間事業者の利用意向や活
    用手法を取り入れ、よりよい公募条件を把握することを目的に、サウン
    ディング型調査を実施します。」
    ということです。

    具体的には、公募による指定管理者制度により市営駐車場の管理運営を
    行う予定となっています。

    数年前から
    公有資産の活用検討の局面において、この手の手法がよく用いられるよ
    うになってきています。

    実際の運営事情も技術的な新潮流も疎いままに、自分達の考え方だけで
    公募をされるケースが度々見受けられるなかで、このようなアプローチ
    は大変有用だと思われます。    

 ○2.しかし、このようなアプローチが効果を発揮するには、実は調査をされ
    る側ではなくて 
    する側の「目利き」の力量が問われます。 

    そういう意味で役所の側も「何かよいアイデアがあるんじゃないの」的
    な安直な姿勢では、結局のところこの機会を有効に活かすことはできな
    いだろうと思います。

    駐車場運営というのはなかなか差別化のしにくい事業ではあります。

    今回当方の主張の要点は下記の通りです。

    1. 駐車場としての基本を充実させる。
      具体的に言えば、駐車場へのアクセス情報提供を充実(駐車場がどこに
      あるかとてもわかりにくく、入口自体もわかりにくい)させる。
      また需要調査を行いニーズにマッチした新しい料金体系を構築する。
      暗くわかりにくい駐車場内を明るく分りやすいものにする等。
      この辺は誰でも考えることで差別化は難しいものです。

    2. 「地域と繋がる駐車場」にする。
      私は常々駐車場は地域交通の結節点であると考えてきました。
      いまはやりのことばで言えば「モビリティの結節点」ということに
      なるんでしょうか。
      街中にぽつんと「器」としての駐車場を創ればよいという訳ではあ
      りません。機能的にモビリティの結節点であり、また街の情報発信
      基地のひとつでもあることが重要であると考えます。
      具体的には公共交通機関との連携、各種交通シェアリングとの連携、
      地域情報(観光情報、施設案内等)の発信などです。
  
    後者の「地域と繋がる駐車場」というのはなかなか理解していただけな
    いかもしれませんが
    いままであまり話題にならなかったことだと考えています。

    交通ネットワークの中での駐車場の役割りという点からも今後重要にな
    ってくる観点だろうと思います。

    AIやIoTなど新しい技術がどんどん出てきて色々な技術革新がなされる
    中で駐車場のあり方や役割もどんどん変化していくでしょう。

    常に問題意識を研ぎ澄まして変化に対応していく必要があると痛感して
    います。   

   今回もお読み頂き誠にありがとうございました。