時事トピック

認知症患者様の無断外出防止に新しい解決策を提供します ①

パステル石戸です。先日お取引先のある集まりで、某病院の事務長様にご挨拶いたしましたら、私の名刺の裏をご覧になり「生体認証システムとか書いているけど、無断外出防止に良いシステムはないの?」と聞かれました。「認知症の患者さんが無断外出するんだけど、大騒ぎになって大変なんだよね」とおっしゃるのです。

実は今から25年以上前、オムロンとお付き合いしていた時期に、京都の長岡京の研究所で新技術の発表会があるというのでお誘いを受け、参加させていただきました。詳細はもう覚えていませんが、顔で認証して入退室することや、事前に登録した不審者の発見ができるなどということが説明されていました。すごい技術が実用化されつつあるのだなあといたく感心した記憶があります。

それ以来、顔認証技術には関心を持ち続けておりましたが、最近はデジタルカメラで画面の中の「人物(顔)」を切り出したり、スマートフォンで本人を認証するためのデバイスとして普及しているようです。

ご存じのように、中国の都市部ではすでに顔認証で普通に買い物ができるようになっています。

これからも色々な社会課題の解決のために応用事例が増えていくのだろうなあと思っておりましたら、2019年11月26日付の日経新聞の関西版で、大阪メトロが顔認証技術を活用した改札機を本格稼働させるため、社員を対象に実証実験を12月に開始すると発表したと報じていました。2024年度の全駅導入を目指しているようです。

とうとう来たかと思いました。これがもし本格的に稼働されれば、チケットレスでスムーズに入退場ができ、乗り越し精算なども自動化されるでしょう。乗客にとっては大変便利になると思われます。2025年の関西・大阪万国博覧会も見据えているのでしょう。

乗客も対象とする場合に、どのように初期登録し、どのような方式で料金精算するのかという細かな技術的課題はあるでしょうが、普通に想定してそんなに困難なことではないと思われます。例えば、OSAKAピタパ会員は、ネット上で自分の顔写真を登録し、ピタパのデータと紐づけされれば実現はそう難しくないでしょう。

話を、認知症の患者さんの無断外出の防止に戻しますが、顔認証技術にもいろいろなレベルがありますので、適切な仕様の、適切な価格のシステムを選定し、しかも上手く運用するということは決して簡単なことではありません。

当社は昨年から社員対象の実証実験を開始し、色々なメーカーと打合せを重ねています。目的に応じた適切なシステムを選定し、うまく運用できるようにするというプロセスは、お客様の課題に寄り添い一緒に解決へと導くという基本姿勢がパーキングシステムにも通じるところがあると考えています。

近日中に弊社ホームページで情報発信を開始する予定です。ご期待ください。