「CASE」車業界の今後

車好きの情報発信 vol.12

パステルの森下です。 今回は、CASEから少し外れて「空飛ぶクルマ」について記載いたします。

空飛ぶクルマは、最近テレビ等でも紹介されつつあり、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。 空飛ぶクルマは、法整備が出来ておらず、明確な定義はありませんが、一般的に「電動かつ自動で垂直に離着陸する移動手段」を指します。

無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機「ドローン」を乗車可能にしたものを指す場合もあれば、 EV(電気自動車)ベースにプロペラや自動制御システムを備えたものを指す場合もあり、 開発者が何かしらの要素をもって「空飛ぶクルマ」と主張すれば、現状は空飛ぶクルマのカテゴリーに入るようです。 また、地上を走行する機構と空を飛ぶために必要な機構をそれぞれユニット化し、客室を各ユニットに乗せ換えることで 陸路と空路、走行と飛行の両立を図るようなタイプも開発中です。 しかし、空を飛ぶだけで、道路を走行できなければクルマではないのでは?という疑問もあるかと思いますが、そもそも「クルマ」という言葉の概念に 「個人が日常の移動のために利用するもの」といった意味が込められていることから、クルマの定義は必ずしも道路走行を条件とするわけではないようです。

 空飛ぶクルマの実用化における課題の中に安全性の確保があります。私自身は飛行機が苦手です。着陸の際の気圧変動で頭痛が起きることも理由の一つですが、最大の理由は、墜落するリスクがあるからです。 では、空飛ぶクルマの安全対策(墜落、空中衝突)はどうするのか、ということですが、大きなエアバックを装備する方法が有力なようです。 また、エネルギー性能の問題もあります。道路を走ることよりも多くのエネルギー量が必要であり、バッテリーの小型大容量化も大きな課題です。 その他にも課題は山積ですが、最大の関門は、法整備です。 現在の考え方では、空飛ぶクルマは航空法の規制対象となる可能性が高く、安全性や信頼性を確保するために、 航空機やヘリコプターと同水準の規制がかけられることになると、実用化に向けた研究開発、コストに重荷になります。 そこで現在検討されているのは、航空法とは別のハードルを下げた法整備をすることを検討しているようです。 ちなみに現在開発中の空飛ぶクルマの市販化される目標価格は、一人乗りで250万円程度にしているそうです。 私個人の意見ですが、空を飛んだらクルマではないと思うのですが・・・