「CASE」車業界の今後

車好きの情報発信 vol.15

パステルの森下です。 今回は、電気で走るカーレースについて記載します。FomulaE(フォーミュラE)というカテゴリーのレースです。FomulaEは、距離ではなく時間で競争するところが他のカーレースとは大きく違いがありますが、電気で走るF1のようなレースです。また、排気ガスも大きなエンジン音も出さないので、各国の首都の市街地の一般道路をレース場にして、開催されるというのも今までのカーレースとは大きな違いです。

今年でシーズン8を終了して、シーズン9(9年目)に入ります。シーズン1から観ていたのですが、ジェネレーション1(シーズン1~シーズン4)と言われる車は、バッテリーの持ちが1レースを走り切ることが出来ませんでした。なので、1人のドライバーに対して同じ車を2台用意していて、レースの半分くらいのところで、ピットで乗り換えるという荒業に驚いていました。その後、ジェネレーション2(シーズン5~シーズン8)になり、1レース(約50分)を走り切れるようになりました。ですが、当初は、バッテリー切れでゴール出来ない車や、速度が出せなくなり、最終周に順位を落とす車もありました。

また、最高速度もジェネレーション1で225km/h、ジェネレーション2で280km/hと進化し、ジェネレーション3となるシーズン9からは、320km/h以上になると言われています。このように進化していく過程においてバッテリーの進化が欠かせないものです。この8年間で高容量高出力のバッテリーが開発され続けてきました。今後も進化は続いていくことは明らかです。そして、このようなカーレースで蓄積された技術が市販車にも投入されていくことになります。現在の一般的な電気自動車で満充電で走れる距離は400km程度ですが、今後、更に延びていき、普及していくと思われます。

ですが、大きな問題が残っています。充電の問題です。高容量になればなるほど、電気を消費します。また急速充電器のような設備を設置が困難な家庭で充電する場合、満充電するのに何日もかかることになります。そもそも、電力不足の問題もあります。本当に電気自動車の普及が順調に進んでいくか疑問が残ります。