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メールマガジン

Vol.111 生産性

 ◇今回のテーマ 「 生産性 」です。


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 ○1.前月は年度末のバタバタでついメルマガの発行を失念してしまいました。
    加えて私事ですが父が亡くなったのでその対応でも慌しくしていました。
    申し訳ございません。

    さて今月は駐車場とは離れたテーマですが「生産性」について考えます。

    実は、伊賀泰代さんという方がお書きになったまさにその名も「生産性」
    という、ド直球の本を読んだからです。

    私にとっては「生産性」というとなんとなく製造ラインにおける効率性
    を直ぐに思い浮かべてしまうテーマのような気がしていましたが、読ん
    でみるとなかなか深いテーマであることがわかりました。

    生産性というと、コスト削減と考えがちですが、伊賀さんは付加価値の
    向上こそが生産性を上げる方法の本丸だといいます。
    勿論、事務部門や企画部門でも、生産性は重要であると説きます。

    またコスト削減には限界がありますが、付加価値の向上は理論上は
    上限がないと説きます。  

 ○2.伊賀さんは色々な視点から生産性について論じておられます。
    コンセプト的なことから、会議や資料の作り方といった実務的なことま
    で幅広く生産性にまつわるテーマを取上げていて大変勉強になります。

    詳しくは、是非本書を手にとってお読み下さい。

    本というものは、読んだだけではあまり意味がありません。
    勉強になりました、などというのは生産性を考えていない証拠で、それ
    をどのように自分の業務に活かすかと考え実践し、且つ成果を上げなけ
    ればならないと伊賀さんは言います。
  
    確かにそうです、学生ではないのですからインプットしただけではただ
    の「お勉強」です。
  
    いかに効率的にアウトプットするかということこそが本質です。  

 ○3.伊賀さんは生産性を、成果物とその成果物を獲得するために投入された
    資源量の比率として計算されると定義します。

    そして生産性を上げるには、成果を上げることと投入資源量を減らすこ
    という二つの方法があると理解したうえで、安易に投入資源を増やさな
    いこと、そしてコスト削減だけでなく付加価値を上げる上げる方法も併
    せて考えることが必要なのです、と説いています。

    さらに大幅な生産性向上には、イノベーションによる付加価値額の増加
    が求められていると強調します。

    非製造部門も含めた組織全体の生産性向上のために、人は謙虚且つ真摯
    に少しでも自らの仕事の生産性を上げるため努力することが求められて
    いる、というのです。

    そしていま流行の「働き方改革」もその最大の目的は「生産性を上げる
    こと」だと喝破します。

    そして最後に、
    「これだけ多くの革新的な技術が実用化されようとしている今、人口減
    少のインパクトを上回る生産性の向上を目指し、高いレベルで職業生活
    と個人生活を両立できる人を増やすこと・・・これこそが今後の日本が
    目指すべき方向なのではないでしょうか。」と結んでいます。

    本当にその通りですね。

    今回もお読み頂きまして誠に有難うございました。