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Vol.61 東日本大震災とその後について 2

○1.前回「・・・誤解を恐れずにいえば、まさに今回の災難は、今まで思い切ってできなかったことに取り組む絶好の機会と言えます。」と述べました。

大震災の影響は、当初想定していたよりもずっと広く、深く、しかも長期にわたるであろうことは間違いなさそうです。

地震と津波による災害にとどまらず、福島第一原子力発電所の危機的状況は、まだ当分のあいだ全く予断を許さないように見えます。

今回の諸々大震災は、本当に私たち現在の日本人の生き方の根源にかかわる大きな問題群を提示しているように思えます。

戦後の復興を経て、高度経済成長路線で世界の一流工業国に成り上がり、生活水準も世界のトップレベルにまで達しました。

確かに多くの人は、住むところにも困らず、特段贅沢を言わなければ飢えることもなく、衣服にも十分に恵まれた環境に暮らしています。

しかしこの今までの私たち日本人の豊かな生活は、本当にその必要性を十分に考え、心から求めてきたものだったのでしょうか。

私には、到底そうとは思えません。

安易な商業主義に身をゆだね、便利だ、快適だという理由だけで、どれだけ資源の無駄遣いをしてきたのか。

そして又その豊かさは世界経済の不平等に起因したものでもあります。

○2.ことに食料資源やエネルギー資源に思いをはせると複雑な思いに駆られます。

私たち日本人はその経済力に任せて世界中から食料資源を買い集めてきました。
しかし国内外で調達される食料の10%は廃棄処分されているという試算もあります。

エネルギーにしても世界中から石油、天然ガスなど資源を買い漁り、それでも供給不足に陥ると言ってしゃにむに原子力発電を推進してきました。

一体誰が不必要な電化製品を大量に生産し、オール電化などと吹聴し、
マッチポンプで電力危機を煽ってきたのでしょうか。

少し過激になりました。

しかし少し立ち止まって、冷静に考えてみる必要があると思います。

○3.水も、食糧も、電気も使い放題。
こんなことがいつまでも続くはずがありません。

今回の大震災は、改めてそのことに気付かせてくれたと思います。

生活のあらゆる場面で、立ち止まって考え直すべき事はたくさんあるように思えます。
もっと根源的に言えば、豊かさとは何なのか、生きるということとはどのような意味があるのか・・・・

熱にうなされた日本人が頭を冷やす良い機会ではないでしょうか。

私は、良く考えその上で選択した結果が悲惨なことになろうともそれは甘んじて受け入れます。

誰に操られたとも分からず、とんでもない所につれてこられて途方に暮れるよりは、よほど人間的だと思います。

仕事にひきつけて考えれば
節電が契機となり、社会経済活動の質も大きく転換していく可能性があります。

車関係で言えば
所有から共有という流れは急速に定着していくでしょうし節電は、駐車場においてもLED照明の普及や緑化や、太陽光発電や風力発電などの一部導入も進むでしょう。

私たちも知恵と工夫で
次の世代に誇れるような仕事を残していきたいものです。

今回もお読み頂き誠にありがとうございました。

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○【次号予告】 次回 6月号のテーマは、未定です。